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SketchUp 2025新機能

米国時間2025年2月25日にSketchUp 2025がリリースしました。

実際の動作については、動作環境をご確認のうえ評価版をお試しください。
機能についてはブログにも掲載しています。そちらも併せてご覧ください。
SketchUp 2025:次世代型のビジュアルでより向上した表現力を語る
サポート記事:SketchUp2025リリース【バージョンアップの注意点】
 

SketchUp 2025 新機能
LayOut 新機能


SketchUp 2025 新機能

最新のリリースでは、ビジュアライゼーションと相互運用性が大幅に改善されました。
今回はフォトリアリスティックなマテリアル、シームレスな相互運用性、厳選された組み合わせ可能なコンテンツが導入されているのでSketchUpで発生する手直し等の作業を減らすことができ、その分の時間をより大切な作業に使うことができます。
*これらのパフォーマンスの向上はユーザーのデバイスに依存します。

環境

新しい環境トレイは、SketchUpモデルに360度画像ファイル (HDRIやOpenEXR)を追加し、360度画像ファイルにはモデルをダイナミックに表現するための光源が含まれています。

環境トレイの選択タブでは、SketchUpで元から用意されているデフォルトの環境を選択できます。独自のHDRIファイルまたはEXRファイルを使用したい場合は、「名前」の右側の+アイコンの「新しい環境を作る」をクリックしてモデルに追加します。
編集タブでは次のオプションを使用して、環境がモデルにどう表示されるかを調整できます。

太陽の位置:環境内の点をモデル内の影の発生源として指定します。影がまだオンになっていない場合は、このオプションを有効にすると影もオンになり、トレイ>影で指定された時刻が上書きされます。

環境をスカイボックスとして使用:モデルの空を環境の写真背景に置き換えます。 このオプションを有効にしても無効にしても、選択した環境から提供される光には影響しません。

反省のための環境利用(開発元翻訳により"反省"と表記されていますが、「反射に環境を使用」と読み替えて下さい):選択した環境は反射する光源として機能し、フォトリアルマテリアルがそれに反応します。

 

フォトマテリアル

フォトリアルマテリアルは、物理ベースレンダリング (PBR) テクスチャを持つマテリアルがモデルの環境の光や周囲に動的に反応することを可能にする、新しい面のスタイルとして利用可能になりました。

フォトリアルマテリアルは、トレイ>マテリアル>編集タブで以下のテクスチャマップを編集できます。

金属感:光が表面でどのように反射するかを特定します。 金属度の低いマテリアルはくすんで平坦に見えますが、値が高いとマテリアルはより光沢のあるものに見えます。

粗目:表面のさまざまな部分がどの程度粗いか滑らかかを特定します。 粗さの低いマテリアルは光沢があります。 粗さのあるマテリアルは、サンドペーパーのように粗く見えます。

標準(「法線」と読み替えて下さい):オブジェクトの形状を変えずに、素材表面の凹凸を表現します。値を小さくするとディテールが減少し、値を大きくするとディテールが増し、凸凹があるように見せることができます。

アンビエント オクルージョン:マテリアルの角や隙間にソフトな影を作成し、外観をより立体的に見せます。 値を小さくすると影が明るく見え、値を大きくすると影が暗くなります。

SketchUpではPBRマテリアルが適用されているUSD、GLBファイルのインポート・エクスポートが可能になりました。

 

テクスチャを生成

マテリアルの編集タブで利用できる新しい生成AIツールで、PBRテクスチャがないマテリアルに対してPBRテクスチャを作成します。
マテリアルのプレビューが表示され、右下隅にテクスチャボタンが表示され、ボタンをクリックしてテクスチャの生成を開始します。 数秒後、マテリアルは新しいテクスチャで更新され、プレビューウィンドウにキューブのサムネイルが表示されます。

 

Trimble Connect インポート、セーブ・アウト、再ロード

インポート、再ロード、セーブ・アウトという新しいオプションが、Trimble Connect ネイティブ機能の一部として使用できるようになりました。

インポート:「Trimble Connectからのインポート」では、Trimble Connectに保存されている.skpファイルなどを現在のモデルにインポートできます。インポートは、現在作業中のSketchUpファイルに上書きするのではなく、Trimble Connectに保存したコンポーネントやskp形式以外のデータを取り込むのに最適な方法です。
ファイル>Trimble Connect>Trimble Connectからのインポート を選択してファイルをインポートして下さい。

再ロード:Trimble Connect、ローカルに保存されたファイル、または3D Warehouseから現在の選択されているコンポーネントに対して別のコンポーネントを再読み込みできるようになりました。他の共同作業者が個別に編集したコンポーネントやエンティティを更新するのに優れた方法です。
コンポーネントを右クリックして、「再ロード」のサブメニューから選択して下さい。

セーブ・アウト:ファイルメニューの名前を付けて保存にあたる機能です。保存先をローカルデバイス、Trimble Connect、または3D Warehouseに指定できます。Trimble Connectプロジェクト内の他の共同作業者とコンポーネントを共有するのに優れた方法であり、そのコンポーネントを含むモデルとは無関係に変更を加えることができます。
コンポーネントを右クリックして、「セーブ・アウト」のサブメニューから選択して下さい。

 

タグの表示/非表示の状態を複数シーンに適用

タグとシーンは連携してモデルを整理するのに使用されます。SketchUpの旧バージョンでは、複数のタグ・シーンが存在している状態で一部のタグの表示を変更すると全てのシーンに対してもタグの表示の変更を更新する必要があり、表示を制御するためのタグの設定に多くの作業が必要になることがありました。
シーンでのタグの表示管理をより効率的にするために、「シーンにタグを適用」オプションを追加しました。
この新機能を使用するには、シーンに使いたいタグまたはタグフォルダの表示設定を選択(複数選択可)して指定します。 次に、それらを適用するシーンを選択(複数選択可)します。 続いて、トレイのタグまたはシーンパネルで右クリックして、「シーンにタグを適用」を選択します。
これで、選択したすべてのタグの現在の表示設定が、選択したシーンに適用されます。

 

拡張機能移行ツール

SketchUpの新しいバージョンがリリースされたとき、すべての拡張機能を新しいバージョンに移行するのが面倒な作業になる場合があります。 しかし、この新機能を使えば拡張機能を新しいバージョンに移行する作業がずっと簡単になります。

拡張機能移行ツールはExtension Warehouseで「Extension Migrator」と検索してSketchUpにインストールをします。インストール後は、拡張機能 > 拡張機能の移行 をクリックしてツールを起動します。
ツールを実行後、SketchUpを再起動して下さい。
一部のプラグインは移行できないものがあります。その場合は、別途インストールが必要です。プラグインによっては、移行後、ライセンス認証が必要なものがあります。

 

保存時に不要アイテムを削除するリマインダーを表示

モデルに未使用または不要なアイテムが多いとそのモデルのファイルサイズは大きくなります。モデルが大きすぎるとパフォーマンスの低下、メモリ使用量の増加、モデルを別のファイルタイプにエクスポートできない等の問題が発生する可能性があります。
モデルのファイルサイズを管理しやすい状態に保つために、不要アイテムがあるモデルを保存する際に不要アイテムを削除するかを尋ねる下図のダイアログが、デフォルトで表示されるようになりました。


※「二度と聞くな」は「今後このダイアログを表示しない」と読み替えて下さい。
環境設定 > 全般 でこのオプションをオフにすれば、このダイアログを表示させなくすることができます。

 

モデリングツールの改善

  • ● 回転グリップ:回転ツールがアクティブの状態でグループとコンポーネント上にカーソルをもってくると回転グリップが表示されるようになりました。 これにより、グループ、コンポーネントの面の中点グリップにスナップするようになりました。
  • ● 2点円弧と3点円弧:エッジとエッジが交差するような箇所において円弧を作成しやすくなりました。下図のようにマゼンタ色の推定が表示されたらダブルクリックをします。

    円弧を作成した後、面上の他のエッジ交点でその円弧を繰り返す場合は再度、他のエッジ交点でダブルクリックします。

  • ● 円弧の丸みを取り除く:下図のように円弧の凸側をダブルクリックすることで、角の丸みを取り除くことができるようになりました。
  • ● スナップ機能による接続:SketchUp2024で導入されたスナップ機能により、グループとグループ同士をつなげることが可能です。SketchUp2025では、スナップが追加されているグループを右クリック > 選択 > スナップでつながる をクリックすると、右クリックしたグループにスナップで繋がっているその他のグループのオブジェクトを選択することが可能です。
  • ● スナップ Ruby APIのサポート:スナップがRuby APIでサポートされるようになりました。
  • ● テキストツールの改善:テキストツールで作成された測定値(長さ、面積、座標)は、参照されるエンティティの配置場所や形が変更されると動的に更新されるようになりました。

 

相互運用性の向上

SketchUp 2025では、IFCとRevitの両方の相互運用性が向上しています。

IFCインポート

  • ● ジオメトリの最適化:IFCエンティティをインポートするとSketchUpはコンポーネント間でジオメトリを再利用するため、ファイルサイズが最大85%削減されインポート時間が短縮されます。
  • ● IFCクラスのタグ:インポートされたファイルに存在する各IFCクラスにタグが作成されるようになりました。
  • ● IFCクラスの認識:SketchUpは180種類以上のIFCクラスを認識してサポートするようになり、インポートされたIFCデータがより正確に分類されるようになりました。
  • ● バージョンの保持:IFCファイルをインポートする場合、SketchUpはIFC 2x3またはIFC 4のいずれであっても、元のバージョンを保持します。元のバージョンを保持するとインポートプロセス中にデータの互換性と整合性の両方が維持されます。

IFCエクスポート

  • ● 階層:IFC 4階層の保持が大幅に改善されました。長いコンポーネントはより適切に分類され、エクスポート中にアウトライナー構造が維持されます。ほとんどのIFCクラス属性のホストとエクスポートが改善されました。IFC PropertySetsデータは完全にエクスポート・インポート時に保持されます。
  • ● SketchUpコンポーネントの新しいディクショナリ:SketchUpでは、IFC辞書を再構築してComponent Options(コンポーネント オプション) の新しいPropertySetsフォルダとClassification (分類)フォルダを追加し、データ処理を強化しました。 分類フォルダは、データをIfcClassificationReference およびそれに関連するクラスとしてエクスポートするようになりました。
  • ● コンポーネント名の更新:SketchUpの新しいロジックでは、IfcClassがコンポーネントインスタンス名ではなくタグに格納されるようになりました。IFCエンティティ名はコンポーネントインスタンスに保存され、コンポーネント定義がGUID でない場合は、エクスポート時にコンポーネントインスタンス名と定義名の両方がIFCエンティティ名に使用されます。
  • ● マテリアルの更新:コンポーネントにマテリアルが関連付けられている要素には、SketchUpマテリアル名に従って正しいIfcRelAssociatesMaterialを持つIfcMaterialがリンクされます。マテリアルのRGBカラーは保持され正しくエクスポートされます。
  • ● カスタムメイドのPropertySet:分類されたIFCコンポーネントはModel Info (モデル情報) のSKC分類システムを使用して、カスタムメイドのPropertySetとClassifications (分類)をエクスポートできます。

Revitインポーター

  • ● 3Dビューのダイアログ:Revitインポーターで.rvtファイルインポート時に使用可能なすべての3Dビューを表示するダイアログが追加されました。このダイアログでは、3D要素の表示設定が設定された特定のビューをSketchUpにインポートできます。2D要素はサポートされていません。
  • ● データの保持:RevitインポーターはIFCクラスを正確に識別しながら、Revitファイルに埋め込まれた重要なデータを保持するようになりました。
  • ● アウトライナーベースのコンポーネント:Revitインポーターは、.rvtファイル内のレベル階層構造に基づいてアウトライナーにコンポーネントを作成するようになりました。

LayOut 新機能

移動、回転、尺度ツールの導入

Layoutにも独立した移動・回転・尺度ツールが導入されたため、SketchUpと同じように操作することが可能です。

 

結合、分割ツールの改善

結合・分割ツールは以前のバージョンから存在していましたが、この度複数の線を一度に結合・分割できるようになりました。

 

選択範囲をズーム、ページを全体表示

「選択範囲をズーム」()を使用すると、Layout画面内の選択した範囲が拡大表示されます。ページの特定のセクションに素早く正確に焦点を合わせるのに役立ちます。デフォルトでショートカットキーが設定されているため、キーボードの「Z」を押すと「選択範囲をズーム」()を使用できます。

 

フォトリアルなマテリアルと環境

SketchUpモデル内のフォトリアルマテリアルと環境がLayoutのビューポートに表示されます。トレイ > SketchUpモデル > 効果 にて環境等の設定が可能です。

 

ページトレイから印刷、エクスポート

ドキュメント全体ではなく、選択したページのみを印刷またはエクスポートしたい場合があります。これが、ページトレイで簡単に行えるようになりました。ページまたはページの範囲を選択して右クリックし、コンテキストメニューからエクスポートまたは印刷を選択できます。


 

Style Builderについて

Style Builder は SketchUp に含まれなくなり、サポートも終了しました。