2022年、LayOutとSketchUp Proでよりスマートに仕事をしよう
2022年はSketchUp ProとLayOutの革新的なアップデートにより、素晴らしいスタートを切ることができると約束できます。
SketchUp 2022のリリースには新しく改良されたモデリング・ツール、追加の検索機能、LayOutにおける時間短縮のための機能強化など、さまざまなものが含まれています。これらのアップデートはワークフローのスピードアップと簡素化をさらに推し進め、皆様をデザインに集中できるようにします。
SketchUp 2022のリリース説明に入る前に、今回の2022で登場するスケールフィギュア(最初に配置されている人物)のNiraj Poudel氏をご紹介します。Nirajは2014年にSketchUpに入社し、カスタマーサクセスチームの中心人物です。彼は人々がSketchUpのワークフローを最適化する手助けをしたくて初期段階のサステナブルデザインに情熱を注いでいます。彼はアウトドア、ギター演奏、そしてフリータイムに娘さんと一緒に楽しく過ごすことが趣味です。最新のスケールフィギュアについては、こちら(scale figure)をご覧ください。
こんにちはNirajさん、それでは 2022 リリースについて読み進めましょう。
SketchUp Pro (desktop)
SketchUp内で検索
SketchUp for Webで初めて導入された「検索」は現在ではSketchUp Proの機能として、ネイティブ・コマンドやインストールされた拡張機能を素早く見つけ起動させることができます。SketchUpでツールを探したり、覚えたりするのに貴重な時間を費やす代わりに、名前または「等高線」「ブール演算」「面取り」などのワークフロー関連のキーワードを入力することで素早くツールを見つけることができます。
SketchUpを初めて使う方はこれでUIやツールセットの使い方を理解しツールを探すことなくデザインに集中できるようになります。名前で検索するか、SketchUpでツールに何をさせたいかを検索すると関連する結果が表示されます。
経験豊富なユーザーにとっては、ツールバーを配置することでワークスペースが狭くなることを減らすことができます。例えばJoint Push/Pullツールバーの7つのアイコンを表示しない状態で「Joint Push/Pull」を検索すると、その拡張機能に関連するすべてのコマンドが表示されるようになりました。
「検索」(デフォルトのショートカット:Shift +S)を自身のワークフローに組み込むにはショートカットをカスタマイズしてコマンドを即座に使えるようにすることを強くお勧めします。
検索は、公式にサポートされているすべての言語でローカライズされています
新しくなったモデリングツール
2022年、私たちは新しいツールの導入と古いツールの大幅なアップデートにより、ワークフローのスピードアップ、合理化、強化を図ります。詳細はリリースノートでご覧いただけますが、ここではそのハイライトをご紹介します。
なげなわツール
「なげなわツール」はカメラの向きを変えることなく、独自の選択範囲を描画することができます。また、1回のクリック・ドラッグ操作で複数の離散的な選択範囲を作成したり、スタイラス入力でエンティティをより速く選択することができます。
「なげなわツール」は新しくショートカットが設定されました: Shift + スペースキー
スタンプ
移動ツールの新しい追加機能(2021.1.2で導入)であるスタンプは、エンティティの複数のコピーを作成し、クリックするだけでそれぞれを「スタンプ」することができます。このツールはある範囲にオブジェクトを自然に分散させて配置するのに便利です。例えば、ランドスケープデザインにスケールフィギュアやその他の点景物を簡単に配置することができます。さらにランドスケープデザインのモデルで横断歩道のような1つの軸に沿って不規則な間隔で複数のコピーを作成する場合にも便利です。
タグツール
エンティティや事前に選択したエンティティをクリックしてタグを適用できる新ツール「タグ」を使って、モデル編成を効率化します。タグツールを使用すると、モデリングウィンドウでオブジェクトに直接タグを付けることでモデル編成を高速化し、不要なタグを迅速に削除しコンポーネントのタグ付けを一括変更することでレポートの信憑性を向上させることができます。
フリーハンドツール
「フリーハンドツール 」に対して大幅はアップデートを加えました。より滑らかなカーブの作成が可能になったことにより有機的に描かれたラインを利用してフォローミー押し出しを作成することができます。
フリーハンドツールから出力される線はより滑らかになった関係で、より多くのセグメントを作成します。フリーハンドツールで曲線を描いた直後に曲線のセグメントを段階的に減少させることができます。SketchUpではセグメントの増分毎にビジュアルでの変化の表示を提供します。フリーハンドツールでは、描画平面を指定するための軸ロック入力も可能で異なる平面上の隣接する面を横断して描画することができるようになりました。
ヒント: フリーハンドの曲線は特にペン型マウスで作成すると満足度が高いです。
接線推論ロック
2点円弧、3点円弧ツールの新しい接線推論トグルにより、既存のエッジや円弧から円弧接線を素早く指定、ロックすることができるようになりました。接線円弧の予測がしやすくなるだけでなく、曲面を短時間で作成できるようになりました。
シーン検索
建築のパース絵の出力やプレゼン用のドキュメントを作成する場合にはデザインの詳細を伝えるのに様々なシーンを作成することが多々あると思います。
そのような場合には分かり易い名称を持つシーンが並ぶはずです。長い名前の場合もあるかと思います。そのような際にはシーンリストを視覚的にスキャンする必要があります。 シーン検索はシーンタブに隣接する新しい検索フィルターで、目的のシーンを素早く特定しシーンにジャンプできるようになりました。
そのほかのモデリング修正
2021.1では特にTrimbleの開発チームは10種類のコアツールについて、ツール間のモデリングの動作の一貫性を向上させることに注力しました。このリリースでは尺度ツール、分類、テクスチャの位置、および方向参照ツールチップに関していくつかの注目すべき動作の変更があります。これらの変更の詳細については、リリースノートをご覧ください。
LayOut
自動テキスト更新や検索・置換機能により、LayOut ではこれまで以上に迅速で効率的な作業が可能になります。
ビューポートベースの自動テキストラベル
SketchUpのビューポートからエンティティやコンポーネントの属性をLayOutに取り込む既存のラベルに加え、ラベル作成時やテンプレート化されたラベルの自動テキストメニューから選択できる新しい自動テキストタグを導入しています。
これらのラベルはすべて、スクラップブックや透明なラベルリーダーで使用することができます。つまり、スクラップブックからオートテキストラベルをドラッグし、エンターキーを押してラベルリーダーをドラッグするとそのビューポートに関連する値が自動的に表示されるのです。
これらのタグには
などのパラメータ入力が含まれます。
ビューを基本にした自動テキスト機能が大幅に改良されて、ドキュメントの作成時にSketchUpモデルに埋め込まれた情報をLayOutでより多く利用できるようになり、テンプレートがより効率的になりました。例えば、自動テキストを使用してシーンやその説明を選択すると図面タイトルが自動的に入力されます。さらに「縮尺図面」タグを利用して縮尺を指定すると現在のビューポートのスケールを表示します。モデルビューポートのスケールが変更されるとスケールのコールアウトは自動的に更新されます。
ヘルプセンターのドキュメントで使い方を確認してください。
ページ管理用自動テキスト
目次を手作業で作成・管理するのは時間がかかりミスも起こりがちですが、タイトルブロック管理の新しい機能により簡単に正しくできます。
Page Count
「PageNumber 」タグはページ番号を 「PageCount」 は定義した範囲内のページ数を表示するタグです。「PageCount」では、開始ページ(特定の範囲の開始位置)、文字スタイル、および範囲の最終ページを指定することができます。この機能はLayOut ドキュメントの冒頭にインデックスや目次を作成する場合に便利です。
Page Name
「PageName」タグを使うと、現在のページではないページの名前を使うことができます。例えば、文書の3番目の位置にあるページ名を表示したい場合は、「PageNumber(3)」と入力します。さらに、ページの追加、削除、並び替えがあった場合、ページ名は動的に更新されるので、目次の作成と最終確認の時間を短縮することができます。
連続自動テキスト
長年の要望であった連続自動テキストは、複製時に自動的に付加される新しい自動テキストタグです。このタグは図面や図形の注釈、図面タイトルや凡例の作成など、従来はコピーごとにテキスト編集が必要だった多くの用途に使用されます。「PageNumber」 自動テキスト と同様に、連続タグは何度でも複製して再利用することができます。
LayOut の新しい自動テキスト機能をすべて使いこなすために、LayOut のタイトルブロックのスクラップブックにそれぞれ 2 つの新しいページを追加しました。
テキストの検索と置換
LayOut ドキュメントで複数のページにまたがるテキストをすばやく作成したり、コピーしたりする方法はいくつかありますが、ドキュメント全体のテキストを修正することは比較的困難でした。文書内のすべてのページとテキストボックスを確認する必要がありました。LayOut の検索と置換はこのような時に最適です。検索と置換を使えば、選択範囲、ページ、文書内のテキストを迅速に変更することができます。これは品質保証プロセスのスピードアップに役立つだけでなく、図面タイトル、ページ番号、指定建材の更新、誤字脱字の修正などをより効率的に行うことができます。
他のアプリケーションと同様、「検索と置換」は Ctrl/Command + F のショートカットや、LayOut の「テキスト」メニューから起動することができます。
ズーム選択
SketchUpから採用された新しいズーム選択コンテキストコマンドで、ズームの遅れを解消しました。LayOut のページが詳細かつ複雑になると、スクロールボタンのズーム機能では使い難い状況があります。LayOut の選択範囲内で思うようなズームレベルにジャンプできるようになり、ズームインまたはズームアウト時に発生するイライラする遅延が少なくなるはずです。
パフォーマンスと品質の向上
Mac M1サポート
Mac端末でM1ハードウェアプラットフォーム(2020年後半に導入)を搭載したSketchUp Proを動作させることができるユニバーサルインストーラーを提供開始しました。
2022年版インストーラーは、Intelプロセッサを搭載したMac端末でのSketchUpのインストールと動作もサポートしています。これによりAppleユーザーはSketchUp Proをインストールするために、Macに搭載されているチップセット確認する必要がなくなったということです。
Entities Builder API
新しい Entities Builder API インタフェースにより、Ruby API を使用して大量のジオメトリを高速に生成できます。大量のジオメトリを生成するユーザーにとっては、より高速になったことが実感できるはずです。
上の画像にある既存の.objインポーターコードを使用すると、22,000面のタワーを389秒、つまり約6分半でインポートすることができます。新しい Entities Builder API インターフェースを使用すると、同じ塔を 9 秒未満でインポートすることができます。
その他にも エクスプローラー性能、カメラクリッピング、断面平面などにも改良が加わりました。
お客様であるユーザーの方々の声が聞けることで、我々はSketchUpを改善してさらに製品群が皆様のワークフローの重要な一部であり続けることができるのです。これからも我々にfeedbackをして頂きますようによろしくお願いします。
2022年のリリースについてもっと知りたい方は、リリースノート(英語)の全文をご覧ください。SketchUpをご利用いただき、ありがとうございます。ご質問やご意見がございましたら、フォーラム(英語のみ)をご覧ください。
リリース情報
評価版ダウンロード
サポート記事:SketchUp2022リリース【バージョンアップの注意点】
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