職場にある家具のデザイン:デンマーク様式

10年前、Icons of Denmarkはデンマーク家具のイギリス市場向け販売代理店としての地位を確立しました。それ以来、デンマークデザインの家具販売代理店からデザインクリエイターへの成長するよう懸命に取り組んでいます。独特な市場ニーズを優先させる方法で、デンマークデザインを現代的なオフィスに取り入れています…洗練されたソファを一台ずつ。

Icons of Denmarkのショールームはロンドンのクラーケンウェルにあります。
この素晴らしい空間は過去4年間、クラーケンウェル・デザイン・ウィークでSketchUpの本拠地となっています

Icons of Denmarkの沿革を教えてください。

Icons of Denmarkの始まりはイギリス市場でデンマーク家具ブランドを普及するとても伝統的な家具代理店でした。私たちはいつも家具を造形するための実践的な手法を取っており、自分たちの製品に精通していることに誇りをもっています。家具の使用方法や用途、そしてオフィス空間での行動に家具がどのように関連するのかなど高度な技術ノウハウを持っています。
この手法により、製品のデザインと製造が可能になりました。私たちは市場で学んだことを取り入れデンマークのデザイナーと協力し、現代的なオフィス用の新しい家具を考案しました。
私たちが製造する製品を通じてデンマークのデザインと家具を最新の状態に保ち、世界的な顧客と関わっています。私たちの主なプロジェクトは大規模な商業施設のプロジェクトです。

BANKは空間や機能、相互作用等のパターンに合うコーナーモジュール等、様々な組み合わせを提供します

どうやってデンマークデザインの販売店からデザインクリエイターへと転向したのですか?

私たちが主に使っていた家具デザイナーが新製品を発売すると決めた時、私たちが市場に出て販売する必要がありました。この時の仕事は私たちが製品について考えたことや市場での使い易さが必ずしも反映されている訳ではありませんでした…この仕事に少し飽きてきました。
2016年に私たちの製品第1号を製作するために最初のステップを踏み出しました。デンマークのデザイナーとメーカーにどのようなソファを作りたいのか、自ら指示することができました。これが現今、家具を製作する方法の最初の手本になりました。

新製品を製作する手法にはどのような特徴がありますか?

現今の家具のデザイン方法は極めて市場主導型です。私たちが参入した頃、職場環境には多くの住宅用製品が使われていました。対照的に私たちは具体的な職場のニーズを考慮し、それに基づいてデザインします。
私たちのプロセスは市場参入のチャンスを見極めることから始まります。プロジェクトのニーズや分野に適切な製品が存在しない、ということが多々あることに注目します。その報告を持ち帰ってデザイナーやメーカーと協力して新製品を考案します。そこが他の多くの企業との違いです。
私たちは製品デザイナーに決して主導権を渡しません。インテリアデザイナーと顧客のニーズの意見を優先させます。

プライベートハイバックソファは商業用インテリアのプライバシーに対応し、パーテーションや部屋を
分ける必要もなく、集中できるスペースや、非公式の会議を主催する環境を提供します


例えば、私たちが直近で特定した分野は宴会席です。多くの場合、宴会席は各プロジェクトに合わせて設計されています。私たちはこれを新製品の分野として特定しました。ソファの製造と室内装飾の仕事で多くの経験を積んできたので、この分野に着手することを決めました。
この新しいタイプのソファを製作するために、寸法とコンセプトを決定し、最初は2Dで下図を描き始めました。その後これを3Dモデルに進展させ、最終的にデンマークの工房で作られました。
試作品を作成した後、SketchUpの作図に戻り3Dモデルを改良し、パーツを仕上げます。もちろん縫い目や脚の位置など細部まで作ります。これは新製品であるBANKで使用した手順で、今年クラーケンウェル・デザイン・ウィークでデビューしました。
※クラーケンウェル・デザイン・ウィークはイギリスロンドンに拠点を置くデザイナーたちの活動の場としてしられるデザインフェスティバル

BANKソファの別バリエーション。高度にカスタマイズすることができる快適なソリューション

SketchUpを使って最初に経験したことは何でしょうか?

SketchUpとの最初の出会いは2007年にデンマークのメーカーの家具を販売していた頃です。建築家を通じてSketchUpに出会いました。私はSketchUpにとても興奮し、製品を設計できる可能性のあるツールとして家具販売店に推奨し始めました。
2009年にロンドンに移った際に最初にしたことは、私たちのモデルを3D Warehouseにアップロードし、販売方法で不可欠なものとしてプラットフォームの利用を開始することでした。3D WarehouseとSketchUp Proは使い易く、すべてのDWGをSKPファイルに変換し、広く一般に公開できるようになりました。
これらの製品を使うことですぐに莫大な数のファンと、かなりのダウンロード数を獲得することができました。10年後の今もまだプラットフォームを使用してモデルをアップロード、共有しています。
SketchUpは私たちが製品設計、配置、インテリアデザインの3つの異なるカテゴリで使用しているツールです。

ショールームとショールームにある製品について紹介してください。
SketchUpでデザインしたものですか?

私たちは多くの製品デザイナーと協力し合っています。ちょうど、今SketchUpでデザインを制作しているデザイナーのPeter Barreth氏と仕事をしているところです。
室内装飾やソファの製作者として熟練したPeter氏は独学でSketchUpを使っています。彼はSketchUpが便利で高速なツールだと分かっています。
The Private Sofaは、Peter氏がIcons of Denmarkブランドで作成したソリューションの一つです。
この製品は快適さ、シートの高さおよびサイズの融通性に関していくつか基本的な原則に準拠していました。手順は2D製図から始まり、3Dモデルはこれら前述のアイデアからSketchUpで作りました。デンマークで最初の試作品を製作してから、ロンドンのショールームに送り出しました。

ソフトなラウンジとカジュアルなダイニングシートの完璧なバランスが印象的です


この試作品を使って市場の反応を得ることにより、市場へリリースする前に機能と形を改良するには他に何をする必要があるのかを理解しました。プライベート・ソファがロンドンの商業インテリアデザインコミュニティと研究開発から完成品として実際に世に出たのは、ほぼ1年が経過していました。

SketchUpで最も価値がある点はどこでしょうか?

当社の製品設計のほとんどは色々なサイズと組み合わせが可能で、顧客のプロジェクトに合わせて構成できます。例えば会議テーブルの販売を開始した時、顧客自身がサイズを選べることに利点があると実感しました。顧客のニーズに一致するよう、既存の設計からテーブルを視覚化して配置できます。この時にSketchUpを使用しています。10名の営業チーム全員がSketchUpを使っています。

フォーラム・テーブルのシリーズには、骨組みと縁に合わせた様々なテーブルの天板サイズと色があります


当社の製品はサイズに合わせて製作できるため、脚の配置やテーブルの天板を分割、耐荷重など詳細について話し合います。顧客が縁の詳細を知りたい場合、それを視覚化できます。私たちが顧客から契約を取るためには即座に視覚化する必要があるので、全員で情報を同期しています。例えば私たちのテーブルのフォーラムは製品を素早くカスタマイズできるように、とてもシンプルなジオメトリデータを持っています。顧客が希望するサイズに合わせてとても簡単にテーブルの天板を描き直すことができます。
注文を発注するときにデンマークのプロデューサーに図面を送り返します。これにより注文を発注する前にプロデューサーと製造業者が迅速に情報を共有することができます。実際にそれが私たちのビジネスにとってSketchUpが最も価値のある点です。

Icons of Denmarkはプロジェクトのインテリアデザインの一部に貢献しているとおっしゃいました。そのワークフローはどのようなものですか?

私たちは多くの場合、建築家と協力して製品を売り込むように依頼されます。同様に短い納期を要求されることが多いので、建築家が準備のため何かしらのインスピレーションを必要とする時、私たちが時々協力しています。
ここでSketchUpを使用すると、ソファだけでなく実際に家具の配置を提案して共同製作者の案と一緒に視覚化することでデザイナーの仕事にも参加できます。

スマイル・ラウンジの前後のシートは色々な生地を張ることができるので、
場所に合わせて数えきれないほど多くのデザインを提供できます。


この場合は、インテリアデザイナーや建築家から説明を受け、製品と一緒にスペースに関するいくつかのアイデアを提案し、スペースのレイアウト案を準備します。これは、個々の製品を見せるだけでなく、製品が大規模な場所でどのように機能するのかも提示しています。

インテリアデザインに関して言えば、私たちのいくつかの製品が独自性をもっているのはそこだと思います。例えばEC1 Sofaは組み立て式のソファです。この製品の様々なパーツを試して、あなたがいるスペースに合わせて変更できます。
そしてこれは私たちが製品を使用することについて前述した2つの方法と同じくらい重要です。製品をあるサイズにしたいが、同時にある形状にもしたいし、位置調整もしたい。だからこそEC1 Sofaが3D Warehouseで最も人気がある製品の1つであることが証明されていると思います。

EC1は正方向のモジュラー要素に基づいており、スペースの制約がある場所でソフトシートを有効利用するのに最適です

あなたのチームでは様々な設計ツールをどのようにコラボレーションして使っていますか?

ソファ製品以外ですと、他の製品デザイナーはSolidWorksで作業をしています。製品デザイナーのワークローに関係なく、これはすべてDWGファイルに変換し、読みやすく、素早く理解できる形式で作業することができます。
ここでもSketchUpが共通点となります。SolidWorksで作業している製品デザイナーには常にDWGモデルの提供を依頼しています。その後3D Warehouseを介して共有するためのSketchUpモデルに変換したり、製品をその場で配置、使用する時に利用します。
エクスポートする場合、一から設計した製品の2Dまたは3DファイルとしてDWGをすぐに作成できることは非常に便利です。SketchUpを使用すると、一緒に作業しているすべての関係者間で互換性が向上します。

あなたの他の作品例はどこで見ることができますか?

Icons of Denmarkについて
2009年創立以来、Icons of Denmarkは商業インテリア用のデンマークデザインを啓蒙するロンドンの本拠地として知られるようになりました。最高のデンマークデザインをイギリス内外の商業インテリア市場に持ち込むことに取り組んでいるので、Jesper氏とIcons of Demarkチームは洗練された美しさ、天然素材そしてデンマーク人が誇る機能的デザインに深く魅了された才能あるデザイナーや職人仲間たちと息の合う仕事をしています。

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