3Dアニメーションとは?動画の作成方法やコツなどを解説

3Dアニメーションとは

ゲームや映画などでよく使われている3Dアニメーション。最近では、商品や製品紹介で3Dアニメーションを取り入れた動画広告を作り、宣伝する企業なども増えてきました。

本記事では、3Dアニメーションとは何かを解説するとともに、活用シーンや動画の作成方法、コツについて紹介していきます。

3Dアニメーションとは

3Dアニメーションとは、コンピュータを使って立体的なキャラクターなどをモデリングやレンダリングをして、プログラムによって動きをつける表現方法です。

2Dアニメーションとの違い

2Dアニメーションは、平面上に描かれた人物やキャラクターの連続した動きを一つ一つ描いていくことで表現します。一方で、3Dアニメーションは2Dに奥行きが加わった三次元空間で、ある程度システマチックに人物やキャラクターを動かすことができます。

このように、3Dアニメーションと2Dアニメーションの違いは、立体感と、動きの表現方法にあります。

3Dアニメーションの主な活用シーン

3Dアニメーションはさまざまなシーンにおいて、活用されています。

  • ・キャラクターのアクション
  • ・商品や製品の紹介
  • ・実写合成

これらのシーンで活用される3Dアニメーションは、リアルで魅力的な演出や映像を表現できるでしょう。

3Dアニメーションを動画に取り入れるメリット

ここでは、3Dアニメーション動画にどのようなメリットがあるのか解説します。

非現実世界のような表現ができる

現実世界では表現が難しいシーンや状況をリアルに再現できる点は、メリットといえるでしょう。例えば、宇宙空間や未来の都市、ファンタジーの世界など、実際には存在しない場所や状況を視覚的に表現することが可能です。3Dアニメーションによって、視聴者はまるでその場に紛れ込んだような臨場感を味わうことができます。

また、歴史的な出来事など現実には再現が難しいシーンも、3Dアニメーションを用いることで詳細に描写することが可能です。

伝わりづらい内容をわかりやすく表現できる

3Dアニメーションは、複雑で理解しにくい概念、文字や静止画だけでは伝わりづらい内容にも適しています。
たとえば建築や教育、ドキュメンタリーの分野においても、視覚的に理解しやすいコンテンツを提供できます。

見ている人を惹きつけることができる

3Dアニメーションは、そのリアルな映像から視聴者の興味を惹きつける力があり、非現実的な要素を表現できるため、視聴者は没入感を味わうことができます。

例えば、訴求したい商品や製品、サービス動画などに3Dアニメーションを取り入れることで、動画を視聴してもらいやすくなるなど、製品への正しい理解や納得感をもった購買行動につながります。

3Dアニメーション動画の作り方

ここでは、3Dアニメーション動画の作成手順を紹介します。

1.モデリング作成

最初に行う作業は「モデリング」です。

モデリングには、ポリゴンモデリングやスカルプティングなどの手法があります。ポリゴンモデリングは、頂点、エッジ、面を組み合わせて形を作る方法で、スカルプティングは粘土をこねるように形を整えて3Dモデルを作成する方法です。このモデリング段階でのパーツモデル作成の精度が高いほど、後の工程での作業がスムーズに進みます。

ポリゴンモデリングについて詳しくは、「ポリゴンモデリングとは?スカルプトとの違いやポリゴンモデルのメリット・デメリットなどを解説」の記事で解説しています。

2.マテリアルやテクスチャを入れる

続いて、モデリングしたものに質感をつけていく「マテリアル」という作業を行います。

マテリアルとは、モデルの表面の性質を決定する要素で、色、反射率、透明度などが含まれます。テクスチャとはモデルの表面に貼り付ける画像や模様パターンのことを指します。

このマテリアルとテクスチャを施すことで、モデルの質感、凸凹や光沢なども表現でき、よりリアリティを高めることが可能です。

3.リギング

「リギング」とは、3Dアニメーションにおいてキャラクターなどのモデルに動き(リグ)を付ける工程です。

リギングは、作成したモデルに骨格(スケルトン)を設定し、関節を動かしていくことで、モデル全体にリアルで自然な動きやポーズを表現できるようにします。

4.スキニング

リギングで作成したボーンをモデルに関連づける「スキニング」を行います。スキニングをすることで、動きを滑らかにし、より生き生きとした表現になります。

5.レンダリング

1~4の作業が完了したら、最後に「レンダリング」を行います。レンダリングは、3Dアニメーション制作の最終工程であり、3Dデータを静止画や2D動画に書き出す作業です。

3Dアニメーションのデータは重くなるため、レンダリングには時間がかかるケースが多いです。スムーズなレンダリングを目指すなら、容量の多いハイスペックなPCを用意しましょう。

3Dモデリングの作業に必要なPCのスペックについては、「3Dモデリングに必要なPCスペックとは?スペックの見方や選定ポイント、選ぶ際の注意点を解説」で解説しています。

3Dアニメーションを作成する上で押さえておくべきポイント

ここでは、3Dアニメーションを作成する上で押さえておくべきポイントを紹介します。

用途にあったソフトを選ぶ

3Dアニメーションを作成する際には、用途に合った使いやすいソフトを選ぶことが重要です。まず、どのようなアニメーションを作りたいのかを明確にしましょう。

ここでは、3Dアニメーションを作成できる主なソフトを紹介します。
「Blender」はオープンソースの3DCGソフトです。利用者も多く多機能な点が特徴です。キャラクターアニメーションや高品質な映像の作成にも対応しています。このほか、3Dプリント用のモデル編集や修正が可能な「Meshmixer」や、高度な機能を持つ「Maya」「3ds MAX」などのソフトウェアが存在します。

参考書・教本を用意する

3Dアニメーションを作成する際は、参考書や教本を用意することも重要です。初心者の方は、人気のある参考書を選ぶと良いでしょう。書籍で基礎知識を体系的に学びながら、ソフトを実際に使用して3Dアニメーションを作り始められます。

簡単なものから作って実践を積んでいく

初心者がいきなり複雑なアニメーションに挑戦すると、途中で挫折してしまいがちです。初めは単純な立方体や球体など簡単なものから作り始め、ソフトの機能や操作を覚えていきましょう。次に少しずつ複雑な形状や動きを取り入れながら、こだわりを加えたり、ブラッシュアップをしたりなど、徐々に難易度を上げていくことで上達していきます。

操作しやすい3Dモデリングソフトで簡単なものから作成してみよう!

3Dアニメーションの制作を始める際には、操作しやすい簡単なソフトを選びましょう。

目的に沿ったものを作成できるかどうか体験版などで使いやすいソフトを選ぶことも一つの方法です。また、簡単なモデル作成から実践を重ねていくことで、3Dアニメーションの制作スキルを向上させることができます。

3Dアニメーションは作成を楽しみながら学んでいきましょう。

SketchUpはリギングなどができないため、キャラクターモデリングに適していませんが、アニメーション映画の背景で活用されています。

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