おすすめの3D CADソフト12選!それぞれの特徴を紹介
3D CADソフト市場では、数々の優れた製品の競争が激化しています。3D CADソフトには、それぞれ異なる特徴や機能性が備わっているため、3D CADの導入を検討している企業や個人ユーザーは、業界ごとの用途やプロジェクトの規模に応じてソフトを選ぶことが重要です。
本記事では、日本における3D CAD利用状況やおすすめの3D CADソフトについても解説します。3D CADの導入を検討されている企業の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
日本における3D CAD利用状況について
TechFactoryが2023年6~7月に調査した、製造業に従事する会員・読者を対象とした「CADの利用動向に関する調査」によると、約6割が3D CADを利用しているという結果となりました。製造業に限らず、近年のデジタル化の進展に伴い、機械メーカーや自動車業界、建築分野などでも3D CADソフトの導入が進んでいます。
出典:TechFactory「製造業のCAD利用状況を調査、2Dから3Dへの移行率や業務課題のトップは?」
おすすめの3D CADソフトや3Dモデリングソフト12選
ここからは、人気のある3D CADソフトや3Dモデリングソフトを12個ご紹介します。
3D CADソフト
CATIA
CATIAは、3Dをはじめウェブサービスやモバイル、拡張現実テクノロジーを活用した直感的なユーザー・エクスペリエンスを提供する高機能な3D CADソフトです。用途は複雑な設計を必要とする大規模なプロジェクトに向いています。
航空機や自動車産業、電気電子、機械系など幅広い業界で使用されているソフトです。
NX
NXは、製品設計から加工、製造、解析まで製品開発のプロセスを統合的に管理できる3D CADソフトです。柔軟で多彩なモデリング、シミュレーションも備えているNXは、CATIA同様に複雑な製品を扱う企業に適しています。
主に自動車産業や航空業界、家電や精密機械などの分野で導入されています。
SOLIDWORKS
SOLIDWORKSは、豊富な機能と使いやすさが特徴で、世界的にシェアが多く利用ユーザーも多い3D CADソフトです。
産業用の機械や精密機器、家電や工業デザインなどの分野で使用されており、設計の共有、マークアップ、データストレージ、設計レビュー、コラボレーションなどの機能も強化されています。
Autodesk Inventor
Autodesk Inventorは、3Dモデリングやアセンブリ設計、シミュレーション、図面化、レンダリングなど充実した機能を持つ3D CADソフトです。Autodeskの他のソフトウェアとの連携もスムーズで、ワークフローの統合が容易です。
製造装置や家電、電子通信機器などの設計に広く活用されています。
Creo
Creoは、パラメトリックモデリングとダイレクトモデリングの両方に対応しており、設計の柔軟性が高いのが特徴の3D CADソフトです。シミュレーションや拡張機能も充実しており、設計に大いに役立ちます。
製品や機械設計、電子機器、ビルや橋、ダムなどの建築土木業界、医療機器開発など多岐にわたって活用されています。
FreeCAD
FreeCADは、もともと存在した3D CADソフト「CAS.CADE」のプログラムをオープンソース化したものです。公式サイトからダウンロードし、無料で利用できる点が大きな魅力です。
機械設計や建築設計、製品デザインなど多岐にわたる用途に対応しており、カスタマイズ性が高い点が特徴です。コミュニティも活発で、ユーザー同士の情報交換やサポートが充実しています。
Revit
Revitは、BIM(Building Information Modeling)を中心に設計するための3D CADソフトで、特に建築設計に強みを持っています。建築分野はもちろん土木分野の構造物や設備の配管など、設計から施工、管理まですることができ、プロジェクト全体の情報をリアルタイムで共有できます。
特に大規模な建設プロジェクトでの活用に優れており、建築設計者やエンジニア、施工業者など幅広く使用されています。
VectorWorks
VectorWorksは家や店舗などの建築設計やインテリアデザインなどに対応する3D CADソフトです。絵を描くような操作性が特徴で、2Dと3Dをシームレスに統合して設計できます。
また、3Dモデリングやレンダリング機能に加えて建築家やデザイナー向けに設計されたシンボルライブラリなどの機能があり、設計のイメージを高精度に表現できます。複雑な設計にも柔軟に対応できたり、ファイル形式が多いため、他のCADソフトとの連携もスムーズに行えます。
Archicad
Archicadは、建築・建設業界向けのCADソフトで、感覚的に操作がしやすく、世界中の建築業界でシェア率が高い点が特徴です。3Dの建築モデルを作成すると、必要な図面や画像が自動的に作成され、壁や屋根、ドア、窓、家具のデータなどが組み込まれるなど便利な機能が多数搭載されています。
Archicadは、建築・土木関連において、建物の造形やグラフィックなどのデザイン性に優れたソフトとして人気を集めています。
AutoCAD
AutoCADは、世界中で最も広く使用されている2Dおよび3D CADソフトで、建築や機械、電気、土木など多岐にわたる分野で活用されています。
AutoCADは、2D図面の作成に加え、3Dモデリング機能も搭載しており、複雑な形状の設計やシミュレーションが可能です。また、AUTODESK社の製品やAutoCADシリーズなど、アドオンソフトの連携による拡張性の高さや建築設計・土木設計・機械設計といった業種別のツールセットが用意されているなど、他のCADソフトにはないような特徴があります。
3Dモデリングソフト
SketchUp
SketchUpは、直感的な操作性とシンプルなインターフェースが特徴の3Dモデリングソフトです。建築設計やインテリアデザインにおいて人気があり、基本的な3Dモデリングから詳細な設計まで幅広く対応できます。
建築、インテリア、家具、ランドスケープなどの3Dモデルを作成するのに役立ち、初心者でも手軽に始められる点が魅力です。
Tinkercad
Tinkercadは、Autodeskが提供するクラウドベースの3Dモデリングツールです。学生向けの教育用途に適しています。ブラウザ上で動作するため、インストール不要で手軽に利用でき、幅広い年齢層に対応しています。
基本的な3Dモデリングやシミュレーション機能を備えており、3Dプリンティングにも対応しています。
3Dモデルを作成するなら「SketchUp」がおすすめ
3D CADの導入を考えているけれど、まずは3Dモデルの作成や3Dに触れるところから挑戦したいと考えている方におすすめなのが、SketchUpです。SketchUpは、その使いやすさと多機能性から、初心者からプロの専門家まで幅広いユーザーに支持されています。直感的な操作性を持ち、ドラッグ&ドロップで簡単にモデルを作成できるため、初めて3Dモデリングソフトを使用する方でもすぐに使いこなすことができるでしょう。
また、SketchUpは豊富なプラグイン(拡張機能)を提供しており、ユーザーのニーズに合わせてカスタマイズが可能です。さらに、オンライン上で共有できる3Dモデルのライブラリ「3D Warehouse」も利用でき、他のユーザーが作成したモデルを参考にしたり、自分のモデルを共有したりすることができます。
SketchUpについて詳しくは「SketchUpで3Dモデリング! 機能やおすすめポイント、導入方法などを解説!」で解説しています。
利用用途にあった3D CADソフト、3Dモデリングソフトを導入しよう
3D CADソフトを選ぶ際には、利用用途に適したソフトを導入しましょう。業界でよく利用されているソフトや携わるプロジェクトの用途に合わせてソフトを選ぶことで、作業効率や成果物の品質が大きく向上します。
自社のプロジェクトや業務に合わせて3D CAD、3Dモデリングソフトを選ぶことで、効率的かつ効果的な設計作業を実現できます。コスト面の考慮や今後の業務で活用できる適切なソフトを選び、実務に活用していきましょう。
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